総務省の谷脇総務審議官に対して事実上の更迭処分・・・なぜ後手後手なのでしょうか?

  1. ワーク・ライフ・バランス 働き方改革

菅首相が進めようとしていた携帯電話料金の値下げにも関与

総務省の谷脇総務審議官に対して事実上の更迭処分が下されました。

谷脇総務審議官はNTTから接待を受けたことが明らかになっています。

谷脇総務審議官は通信政策の司令塔的な役割で、菅首相が進めようとしていた携帯電話料金の値下げにも関与していたそうです。

先日は東北新社からも接待を受けていたことが明らかになりました。

東北新社は菅首相の長男が所属していました。

以下、情報源として読売新聞オンラインの記事を引用いたします。

NTTから接待を受けた総務省の谷脇康彦総務審議官に対する事実上の更迭処分は、総務、農林水産両省幹部の相次ぐ接待問題に揺れる菅内閣にとって、さらなる打撃となった。谷脇氏は、菅首相肝いりの携帯電話料金の引き下げに関与するなど、通信政策の司令塔役を担ってきた経緯があり、今後の政策遂行に与える影響を懸念する声も出ている。

「前回の調査の際に倫理法令に違反する行為をほかに行っていないか、再三確認した。にもかかわらず、新たな違反が疑われる行為が確認されたことは、甚だ遺憾だ」

武田総務相は8日、記者団にこう述べ、首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」に続き、利害関係者からの接待が判明した谷脇氏への憤りを隠さなかった。

谷脇氏は2月24日、東北新社から2018~20年に計4回の接待を受けたとして減給処分を受けた。総務省によると、谷脇氏はその際の調査ではNTTからの接待を申告せず、同省も繰り返し接待を受けていた事実を見抜けなかったという。

総務省にとって、NTTは利害関係者にあたる。政府は、NTTの発行済み株式の3分の1以上を保有し、社長を含む取締役の選任は総務相が認可する。子会社のNTTドコモは、携帯電波の周波数の割り当てなどで同省が所管する電波法の縛りを受けている(読売新聞オンライン 2021年3月8日)。

みなさんはどのような感想を持たれますか?

不思議なのは、なぜこれほどまで後手後手なのかということです。

何かを誤魔化しているような、非常にすっきりしない悪い印象です。

谷脇総務審議官の事実上の更迭だけで済まないことではないでしょうか?

税金だからこそ公平・公正でなくてはいけない

まず、国家公務員倫理規定のおさらいをしましょう。

国家公務員倫理規定では、利害関係者から(例え割り勘であっても)接待を受けることが禁止されています。

以下、人事院のホームページから引用いたします。

倫理規程では、国家公務員が、許認可等の相手方、補助金等の交付を受ける者など、国家公務員の職務と利害関係を有する者(利害関係者)から金銭・物品の贈与や接待を受けたりすることなどを禁止しているほか、割り勘の場合でも利害関係者と共にゴルフや旅行などを行うことを禁止しています。

言うまでもなく国の事業の委託費は「税金」です。

だからこそ、国家公務員と民間企業は公平・公正な関係と取引が求められるのです。

そして、国家公務員倫理規定は、『国家公務員が遵守すべき事項を定め、公務に対する国民の信頼を確保することを目的』としています。 

今、その目的が大きく崩れるようなことが立て続けに起きています。

これは一体なぜなのでしょうか?

少し考えてみたいと思います。

官僚はなぜ国家公務員倫理規定に違反するのでしょうか?

この度の一連の問題について、私は大きな疑問が沸き上がっています。

それは「官僚はなぜ国家公務員倫理規定に違反するのでしょうか?」という疑問です。

先日辞任した山田前内閣広報官も、この度の谷脇総務審議官も、ここまで出世してこられた超エリートです。

利害関係者である民間企業から接待を受けることが国家公務員倫理規定違反であることはわかっていたはずです。

それにも関わらず、こうしたことが当然の如く行われてきたように見えるのです。

普通の考えならば、国家公務員倫理規定に違反すれば、出世できないはずです。

不自然に見える人も少なくないでしょう。

私の勝手な想像ですが、問題の本質はもっと深いところにあるのではないかと思います。

つまり、国家公務員倫理規定を順守するよりも大切なものがあるのかもしれません。

もしも出世の近道だとしたら?

以下、私の勝手な想像が続きます。

繰り返しますが、国家公務員倫理規定に違反すれば、普通の考えからすると出世できないはずです。

それが反対だったらどうでしょうか?

つまり、国家公務員倫理規定に違反することが出世の近道だとしたら?

谷脇総務審議官は通信政策の司令塔的な役割だったそうです。

菅首相が進めようとしていた携帯電話料金の値下げにも関与している重要な人物です。

また、菅首相の長男が所属していた東北新社からも接待を受けていました。

なぜリスクを冒してまで接待を受けたのでしょうか?

ここで逆転の発想です。

もしも今回のように問題が表面化しなかったらどうだったでしょうか?

もしかしたら、出世したかもしれません。

一連の問題で辞任・或いは処分された官僚も含めて、ますます出世したかもしれません。

そう考える要因は「内閣人事局」にあります。

それがコントロールできるのは「内閣人事局」なのです。

「内閣人事局」は第二次安倍政権が発足した1年後(2014年5月)に設置されました。

これにより、審議官級以上の人事のすべてを首相官邸が決めることができます。

この「内閣人事局」の人事の決め方に問題はないでしょうか?

国民のために能力を発揮することよりも、閣僚の目線での「気に入る」「気に入らない」で人事が決められていないでしょうか?

そうなると、官僚の「忖度」が横行することでしょう。

閣僚に「気に入られること」が出世の大きな要因となってしまったのならば、「国家公務員倫理規定」を違反するのもわからないでもありません。

でもそれは絶対にしてはいけないのです。

私は「内閣人事局」の人事の問題点を洗い出して、改善することが求められていると思います。

忖度することが出世に必要だとしたら間違っている

森友問題も、加計学園問題も、今回の一連の問題と本質が同じように見えます。

森友問題では国民に寄り添う真面目な国家公務員がなぜ命を落とさなければならなかったのでしょうか?

一方、閣僚に忖度ばかりをして国民に寄り添っているようには見えない方々がなぜ出世しているのでしょうか?

もしかしたら、昨日の国家公務員の残業時間問題も本質が同じかもしれません。

まさか、残業すら閣僚への「忖度」でしょうか?

官僚が見るべきは、言うまでもなく「国民」です。

菅内閣は「国民のために働く内閣」を目指しているのですから。

決して「自分(閣僚)のために働く官僚」ではないのです。

そうなるための改善を何卒お願いいたします。

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